埼視協通信 No.56(2021年9月発行)

2021年9月13日 埼視協会報

■会長の想い  田口 茂

 9月に入り、夏の暑さが薄らぎ朝晩は秋を思わせる季節となりました。コロナ感染は厳しい状況が続いていますが皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
 1年延期された東京オリ・パラもコロナ禍の厳しい環境のなか開催され、9月5日のパラリンピック閉会式ですべての幕が降ろされました。
 パラリンピックでは障害がありながらも持てる能力を発揮し懸命に競技する選手に心を打たれた方も多かったのではないでしょうか。
 久喜支部の大迫さんはパラリンピック聖火ランナーとして朝霞陸上競技場で走りました。感染防止のため公道でのリレーは中止となり残念ですが、会員が聖火をリレーしたことはたいへん晴れがましいことです。リレーのためにトーチと同じような重さの物を持って練習を重ねたとのこと。「大迫さん、ありがとうございました」
 三重県での全国障害者スポーツ大会は、昨年に続き中止となりました。当会会員もSTTに小川さんと丸山さん、水泳には赤星さんが出場予定でしたが残念です。水泳に出場予定だった赤星さんは「水泳の部では県内最年長者になっちゃった。来年はどうだろう」と話していました。まだまだ大丈夫!挑戦してください。
 9月1日にデジタル庁が発足し、平井大臣のあいさつで「誰ひとり取り残すことなく」という一言がありました。タッチパネルが多くなり視覚障害者はどうしても不利になりそうです。埼玉県へもデジタル化に配慮するよう要望したところです。平井大臣の言葉を信じ期待していきたいと思います。
 その埼玉県への要望ですが感染防止のため文書回答となりました。容量が多いので10月に埼視協通信号外として報告したいと考えています。
 今後の事業ですが、あいナビ談話室は毎月第3火曜日、でるでるクラブは第1火曜日と第3日曜日に実施しています。感染状況により中止することもありますので、担当役員からの連絡をご確認ください。
 来年1月19日には「日常生活用具展」、2月9日には「第10回福祉大会」を予定しています。また、「声かけ推進活動」は昨年と同様、9月20日から10月4日頃まで県内各駅にポスターを掲示します。今年は、このポスターを県立高校にも掲示していただく予定です。
 一泊研修旅行、施設見学、芸能大会など2年連続して中止しました。来年度は皆さんと一緒に楽しむことができるよう願うばかりです。
 秋と言えば食欲の秋。サンマに栗に柿、そして王様の「マツタケ!」。お吸い物で香りだけは覚えているけど本物は、もう何十年も食べてないなぁ・・・。皆さま、おいしい秋を楽しんでください。そして、どうぞご自愛ください。
*会員数 8月31日現在 178名
 会員を募集します。お知り合いで一緒に活動していただける県内在住の視覚障害者をお誘いください。

■日常生活用具展からのお知らせとお願い

 埼視協通信をご覧の皆様、初の試みである、令和4年1月19日水曜日JR桶川駅西口徒歩5分の桶川市市民ホールで午前
10時から午後4時まで実施予定の「日常生活用具展」の開催まであと残り4か月となりました。
 そこで皆様にお願いがあります。下記に、予定している主な展示品を紹介させていただきますので、皆様からのクチコミによるアナウンス効果で、一人でも多くの方々に参加をしていただけますよう、是非とも、友人知人の方々に宣伝していただきたく、よろしくお願いいたします。
 また、現在何か購入や、機種の変更を考えておられる方は、展示会に参加後に決めていただければとてもありがたく、重ねてお願い申し上げます。
*出展品その1
 血圧計・体温計・体重計・腕時計などの健康促進グッズ
*出展品その2
 スマートフォン含むデジタル読み取り器具・眼鏡式読み取り器     具など年齢に応じた各種読み取り器具
*出展品その3
 パソコンとそれに関連する補助器具、各種
*出展品その4
 点字文章作成器具各種
*展示品その5
 目的に応じた白杖各種と、正しい選び方の相談など
*展示品その6
 スマートフォン(アイフォン)の展示と、ガラホからの機種変更相談など
*体験コーナーその1
 盲導犬との歩行体験と関連する相談
*体験コーナーその2
 GPS機能を活用し、足に振動を与えて独歩の体験など
*その他
 日常生活小物アイデア商品の展示については、出展を依頼中です。
本来ならば、出展品と同様に出展各社をご紹介するところではありますが、埼視協通信は公共性が高く、出展各社の承諾が必要と考え、今回は出展社の公表を控えることといたしました。
尚、出展各社名については、10月の会員向けМLと11月の埼視協通信で紹介できればと考えておりますので、何卒ご理解の程よろしくお願いいたします。
  実行委員長:小林 孫一
  実行委員:大井田 弘子・中谷 美智明

■絆!  大迫 和子

 私はパラリンピックの聖火ランナーを走るまでは「絆」と言うロープについて深く考えたことはありませんでした。私に届いた絆は橋本一夫さんと言う方の手作りだそうです。それから石川さんの手に渡り、次にSTTの審判の橋本邦夫さんから私の手に届きました。日頃、散歩をする時はガイドさんの腕につかまり歩いていましたが、絆ロープを握り走ることに自信がつかず、決心つきかねていた私を、卓球の仲間やボランティアの人やたくさんの人が「応援するから、しっかり走ってね」と、背中を押してくれました。嬉しかったです。
 でも、残念ながらコロナ禍のため公道を走ることはできませんでした。その代わり8月19日朝霞の陸上競技場のグランドを走ることになりました。連日悪天候にもかかわらず、当日は朝から晴れ渡り、真夏の太陽の元3人一組で、それぞれトーチキッスをして走りました。
 走りきり壇上にあがった時には、思わず絆を高々とささげてしまいました。視覚障害者と健常者が絆のロープを握り、心一つとなって走るということは共に生きる証と思いました。私はベイチェット病で光を失い私たち家族は、たくさんの人の励ましや支援をいただき、生きてくることができました。そんな感謝と、同じ病をもっている人や同じ世代の人たちが、これからも明るく仲良く暮らせる社会になれるよう笑顔で走りました。
 パラリンピックの競技を聞いていると、人間の可能性には限りがないと感動感動の連日です。今は人生百歳の時代、私も前向きに笑顔で生きていきたいと思うこの頃です。

■文芸コーナー

川口支部   大井田 弘子
・浴衣着て ビール片手に 見上げれば 夜空に開く 大輪の花
・ミンミンと セミの鳴く声 遠ざかり 虫の音響く 秋の夕暮れ
・また一つ 歳を重ねて 息災に 過ごせし日々に 幸せ感じつ

熊谷支部   熊谷 昭夫
・柔道は 世界各国 猛者あれど 我が国武道 意気地を残す
・この五輪 コロナの最中(さなか) 成し遂げて 選手も和む    フィナーレの夜
・吾等には 子供の遊び スケボーも 今や競技で 金銀奪取
・アスリート 不屈の心 バネにして 5メートル余の 走り幅跳び
・視力なく 果敢に挑む 競泳は 我にとっては 神の領域
・朝刊を まず観る面は パラスポの 星取りならぬ メダルの
数を
・コロナ禍で 孤軍奮闘 医療者は テレビ観るより 寝たいが先か

熊谷支部 田口 茂
~私が子供の頃(半世紀以上前)の夏休み風景です~
・クモの巣が 虫取り網の 夏休み
 (竹棒の先にハリガネで輪をつくりクモの巣を巻き付けたのが虫取りアミの代用品でした)
・半べそで 天気調べる 日記帳
・後書きを 読んで感想 ひねり出す
・かじりつく 机の前を 赤とんぼ

上尾支部   岡田 清
・潮騒の ような都会の 朝の駅
・ご飯です 半音上がり 妻元気
・オンライン 不協和音が 立ち始め
・名曲も ルール破れば 騒音だ
・暗闇の 音の世界で 光る人

秩父支部   加藤 喜男
 (桜が散って間もなく、奥様が他界されて四十九日を迎え)
・花散りて 早七七忌(しちしちき) 蝉の声
・見えぬ目に 米寿迎えて 不自由さも 常と 思えば たのし かるべし   

■「でるでるくらぶ」ジョギングウオーキング事業

 日頃より「でるでるくらぶ」へのご理解とご参加をいただき誠にありがとうございます。
 ここ数カ月間は、新型コロナウイルス感染拡大により、思うような活動ができなく皆様にはご迷惑をおかけしております。
 この事業は視覚に障害を抱える仲間が家に引きこもることなく、健康促進を兼ねて外にでるでる、参加者との情報交換や交流を深め、元気とやる気がでるでることを目的に、第1火曜日と第3日曜日の月2回開催しております。
 皆さんも健康促進の一環として、はじめの一歩を踏み出してみませんか!
 尚当面の間は、新型コロナウイルスの感染状況等を考慮し開催の有無を判断することになろうかとは思いますが、今まで同様に、開催日時や行先など詳しい内容については、その都度、会員向けメーリングリスト(ML)にて随時お知らせし、参加者を募って行きたいと考えておりますので、引き続き沢山の方々の参加をお待ちしております。
 参加申し込みとお問い合わせ、連絡先はこちらまで!
 第1火曜日担当:中谷美智明
 ・携帯電話番号:090-2919-4347
 ・メールアドレス:78oyazi@gmail.com
 第3日曜日担当:熊谷 昭夫
 ・携帯電話番号:090-4820-2754
 ・メールアドレス:shk.kuma-45akio_926@docomo.ne.jp

■「あいナビ談話室」視覚障害者ナビゲート事業  石川 晶夫

 第3火曜日に事務所2階で実施している事業です。
緊急事態宣言も何度も発動され、延期が繰り返されておりますが、当事業は感染予防に務め実施しております。また、事務所では入所の際は、検温、手指消毒、簡単な健康チェックシートにご記入いただき入所していただいております。
 来所の際は、マスクの着用をお願いします。非接触体温計、手指消毒液は準備してあります。来所いただける皆さんと予防に努め「あいナビ談話室」で交流が深まることを希望します。
 内容は従来のようにパソコン、ぶれいるメモ、スマホなどの使い方相談や、情報交換の場としての活動を継続していきます。
 そして、今後は日常生活の困りごとや中途失明者の悩み、不安を皆さんの体験と情報をもとに解決へと案内していければと思っております。皆さんの体験や情報が原動力となります。
ぜひ、担当石川まで電話連絡お願い申し上げます。
 携帯電話:090-3039-5181

■メーリングリストをご活用ください  石川 晶夫

MLは会員様だけの情報手段です。
MLを利用していただき、有意義な情報を投稿して頂ければと 考えております。積極的に投稿をお願いいたします。
メーリングリスト参加希望の方は、akio-c@agate.plala.or.jpまで、アドレスをお知らせ下さい。
☆ML会員様へメールが届いてない方が居られると思われます。
お気づきの方は石川までご連絡ください。
 また、ML会員様以外の方にも配信内容をお伝えいただけましたら幸いです。
ML投稿アドレスはsaishikyo-ml@saishikyo.comです。

■お願い

1.埼視協通信を墨字・メール・デイジー等に変更される方は、埼視協事務所までご連絡ください。
 またメールをご希望の方は、メールアドレスをご連絡ください。
お名前やご住所などに変更がありましたら、埼視協事務所までご連絡ください。
2.埼視協通信の原稿募集をしております。
 埼視協通信は奇数月の発行となりますので記事掲載の要望等がございましたら、奇数月の5日までに記事を埼視協通信担当・石川まで、メールまたは電話でご連絡いただけますようお願い申し上げます。
☆原稿は電話でお話いただけましたら、石川がお話ししながら原稿を書かせていただきます。ご遠慮なく電話をかけてください。

3.表彰について
 今年度も引き続き、会員の中に75歳以上で在籍年数が20年以上になられる方、若しくは、福祉活動等で、本会以外で表彰を受けている方がいらっしゃいましたら、埼視協事務所までご連絡ください。
☆随時受付けをしています・・・☆

●歩行訓練についてお知らせさせていただきます。
 現在、新型コロナウイルス感染予防のため、しばらくの間は歩行訓練士の派遣を見合わせさせていただきます。
 単独歩行についての相談が、ご座いましたら当会までお問合せください。