埼視協通信 No.77(2025年3月発行)

2025年3月10日 埼視協会報

■会長の想い   田口 茂

 2011年3月11日の東日本大震災から14年となります。そして昨年1月1日の能登半島地震。これらの災害発生から見直されているのが避難所の環境整備です。暑さ寒さ対策、トイレ環境の整備が急がれます。
 トイレ整備の一つに「マンホールトイレ」があります。下水道のマンホールにトイレを設置する方法です。配管に問題がなければ利用価値は高いと思います。1月28日に発生した八潮市の道路陥没は、下水管が原因だということです。このような道路陥没はどこでも起きるとのことですから大地震の際マンホールトイレは有効的なのか赤信号が灯ったのではないでしょうか。一方、移動式水洗トイレ「トイレトレーラー」の導入が話題となっています。導入資金は自治体資金とクラウドファンディングなどを活用しているようです。
今後はこのトイレトレーラーが避難所で活躍していくことでしょう。私たちもトイレトレーラーの導入を推進するよう求めていきたいと思います。
 さて、令和6年度事業も計画どおり実施できました。皆さまのご協力に感謝申し上げます。現在は令和7年度に向けて準備している段階です。新年度も役員・職員一同事業実施に向けて頑張っていきますのでより一層のご協力をお願いいたします。(以下に現在までに決まっている予定を記しましたのでスケジュール調整の参考にしてください)
 「球春」と言われる3月。18日には第97回全国選抜高校野球大会が開会されます。埼玉県からは浦和実業学園が出場します。同学園は昨年のSTT大会でボランティア協力をしていただいた縁もあり応援に熱が入りそうです。皆さんも応援してください。また、大谷、山本が所属するドジャースと今永が所属するカブスの試合もあります。日本のプロ野球も28日に開幕です。野球ファンにはたまらない(?)シーズンの始まりです。私はというと大相撲かな。新横綱の豊(ほう)昇(しょう)龍(りゅう)、小兵(こひょう)力士の平戸(ひらど)海(うみ)の活躍を期待しています。(力士体型のお前さんは土俵にあがらないのかい!)
*令和7年予定(3月時点)
5月17日  第1回 理事会・支部長会 合同会議(ハートピア)
5月25日・26日  全国視覚障害者福祉大会 千葉県大会(幕張)
6月7日・8日 関東地区GSB大会東京大会
6月14日  令和7年度 定時総会・芸能大会(交流センター)
7月6日 STT大会
8月   県との話し合い
9月3日・4日 全国視覚障害女性研修大会 新潟県大会
12月13日・14日 関東ブロックSTT大会 横浜市大会
2月28日・3月1日 関東ブロック協議会大会 栃木県大会

■第40回サウンドテーブルテニス大会開催のご案内   大会実行委員長 大井田弘子

 令和7年度も恒例のサウンドテーブルテニス大会を、下記の通り開催いたします。つきましては、多くの会員の皆様のご参加を心よりお待ちしております。尚、詳細につきましては追ってML等でご連絡いたします。
            記       
1、日時 令和7年7月6日(日) 9時~16時(予定)
      受付   9時
      開会式  9時30分
      競技開始 10時
2、会場 埼玉県障害者交流センター 体育館
    〒330-8522  さいたま市浦和区大原3-10-1
    電話 048-834-2222 
3、参加費  500円(会員外は1,000円)
4、持参する物  参加費、昼食、ラケット、アイマスク、ゼッケン、上履き(付き添いの方も忘れずに)
5、締切り 5月23日(金)までに事務所へお願いいた
します。
申込の際は、チャレンジの部(関東大会出場希望)か
一般の部の別もお知らせください。尚、来年度の関東大会は令和7年12月13日(土)~14日(日)に横浜市で開催されます。
お問い合わせ先 事務所:048-522-2222
大井田:090-3138-6152

■支部便り  熊谷支部    報告者:中谷 美智明

熊視協(熊谷支部)の会員は女性6名・男性13名の合計19名で構成されています。
主な年間活動は、日帰りバス研修会や、落語会と懇親会の他、毎月第2・第4月曜日にSTT活動などの事業で会員間の交流を深めています。
今回は「熊谷市障害者支援相談センター」の委託事業について紹介します。この事業は基本的に、市内在住の視覚障害者を中心に会員以外の方も参加可能で、市報に掲載し参加者を募っています。
令和6年度は3つの事業を行いました。
1つ目は、11月21日(木)に開催した「クッキング講習会」です。会場は、くまぴあ調理室で総勢24名の方に参加をいただきました。
講師には日頃、同行援護ガイドヘルパーとしてご活躍中の内田由利江氏にお願いしました。
食材は内田講師が全て用意していただき、私たちは6グループに分かれて思い思いに、韓国料理「ビビンバとチヂミ」の調理を楽しみながら完成させ、美味しそうに食べるだけでした。
2つ目は、12月23日(月)に開催した「フラワーアレンジメント講習会」です。会場はハートピア会議室で総勢
16名の方に参加をいただきました。
講師にはクッキング講習会と同じく内田由利江氏にお願いしました。
花など材料の準備の都合により募集定員を絞る中での開催でしたが、参加者は力作を持ち帰り、クリスマスやお正月の飾りとして、おうちに花を咲かせたことでしょう。
クッキング講習会同様に、内田講師には、材料の調達から指導など、何から何まで大変お世話になりました。
3つ目は、2月9日(日)に開催した「目の病気と最新治療講演会」です。会場はハートピア会議室で総勢60名の方に参加をいただきました。
講師に、林眼科院長、林 直樹氏をお招きし、講演をいただきました。
講演の後の質疑応答では、参加された方々の現在抱える、目の病気に対する不安や、日常生活で気を付けることなどの質問に林先生からは丁寧に応答していただき、講演会を終えることができました。
今後もこのような事業を通じて、目の病気で悩んでいる人が一人でも多く私たちの仲間となって活動できるよう取り組んでいきたいと思います。

■文芸コーナー

《川柳・俳句》
上尾市  岡田 清   課題 赤い糸   
・赤い糸 たぐりよせたら すぐそばに   
・こぶつきも 神が結んだ 赤い糸   
・赤い糸 黄色になっても 気が付かず   
・赤い糸 信じて超えた 茨道   
・赤い糸 アヴァンチュールで 色を変え   

熊谷市  武藤 仁(ひとし)
・歩行(ほこう)練(れん) 地図や新(あたら)し 日脚(ひあし)伸(の)ぶ

《短歌》
行田支部  大庭 昭
・雪深い 北陸の湯の 宿に来て 火鉢囲みて もちを焼くなり
・亡き母のかたみの着物 袖通し 幼き頃の 飴のしみあと

秩父市  加藤 喜男
・西空に雪の両神 雲ひとつ 茜に染めて今日も暮れゆく

朝霞市 高細 美代子
・大皿に みかん盛り付け 卓上に 手が出る速さ あら  もうないわ
・すいせんが 一つ二つと 咲き始め 香漂う 春の足音
川口支部   大井田 弘子
・新春の 陽光浴びて 走りぬき 母校のたすき つなぐランナー
・コロコロと 転がるみかん 追いかけて はしゃぐ孫らの 笑顔はじける
・春風に 背中押されて ウォーキング 君と一緒なら 心も弾む

■お便りコーナー

 小説2編を執筆しました   深谷支部 山口平八
 この度、80歳を迎え、自分が生きてきた時代を背景に、愛木 馨(アイキ カオル)というペンネームで、2つの小説を書いてみました。
 1つは長編小説で、「一輪の椿 ありし日の青春」、もう1つは短編で「初雪」というタイトルです。
 「一輪の椿 ありし日の青春」は、昭和35年、安保闘争の風が吹き荒れていた時代に、将来全盲になることを宣告された青年が、家を飛び出して地方都市の高校に入り、そこで誰とも話そうとしない女子高生と出会い、ふとした秘密を知り合うことから親しくなっていく中で、互いに将来への希望を見いだし合っていく青春物語です。
 短編小説の「初雪」は、昭和40年、高度経済成長が始まり、集団就職で青年たちが都会へ都会へと流れていく中、都会で身を崩してしまった青年と、片田舎で男手一つでその青年と妹を育ててきた頑固な父の親子の葛藤と、再び明日に向かって立ち上がろうとしていく青年たちの姿を描いた物語です。
 2つの小説は単行本と電子本でネット販売されています。楽天またはアマゾンで、「一輪の椿 愛木」又は「初雪 愛木」と入れて検索してもらうと、購入する本や、その紹介文などが出てきます。「愛木」の愛は愛情の愛です。木は、木材の木です。
 なお、上のキーワードでアマゾンで検索すると、電子本が出てきます。アマゾンで単行本を買う際は、「一輪の椿 愛木 ムゲンブックス」とキーワードを3つ打ち込んでください。
 「初雪」についてはまだ電子本は出ていません。4月1日までには、アマゾンから出す予定です。電子本ですと、視覚障害者用パソコンで読み上げていけると思います。

■「でるでるくらぶ」ジョギングウオーキング事業

埼視協通信をご覧の皆様、令和6年度「でるでるくらぶ」事業へのご理解ご参加をいただき、誠にありがとうございました。
令和6年度の活動を顧みますと、第1火曜日は上野、浅草方面へのウオーキングと、大國(おおくに)玉(たま)神社への安全祈願や伊奈町のバラ園散策などでした。
第3日曜日は、イチゴ・ぶどう・ミカン狩りや酒蔵見学などでした。
どちらの事業も、多くの皆さんに参加をいただき、それぞれの特徴を生かし、季節に応じた活動を実施することができました。
これも一重に参加された方々はじめ、ガイドの皆様のご協力あってのことと、厚く御礼申し上げます。
引き続き、令和7年4月からの新年度も、前年同様に変わらぬご理解ご参加をいただけますよう、お願い申し上げます。
尚、開催内容など詳細につきましては、その都度、埼視協ホームページ(お知らせコーナー)や、埼視協メーリングリストでご案内いたしますので、会員は元より、会員以外のお知り合いやご友人もお誘いの上、多くの方々の参加を、担当者一同お待ちしております。
☆問い合わせ、連絡先はこちらまで!
第1火曜日担当:中谷美智明
携帯電話番号:090-2919-4347
メールアドレス:78oyazi@gmail.com
第3日曜日担当: 渡辺 清・小林子瑞(こづえ)
渡辺 携帯電話番号:090-1434-8239 
事務所 電話番号 :048-522-222 小林まで。 
メールアドレス :contact@saishikyo.com

■あいナビ談話室

☆3月、4月、5月はハートピアの予約が取れております。
 第3火曜日の午前9時~正午まで、ティアラ4階熊谷男女参画センター(ハートピア)で談話室を開放しております。
 会場の変更があるときは埼視協MLでお知らせさせていただきます。ML会員様以外の方もお誘いいただけましたら幸いです。9時から正午までにご来所ください。
パソコン、ブレイルメモ、スマホなどの便利な使い方や困った時のできる限りのお手伝い、視覚障害のための困りごとの相談など、参加者がお互いに情報や体験をもとに解決策を考えます。
☆原則、第3火曜日9時~正午は変わりませんが会場変更はMLでお知らせさせていただきますのでML会員様以外の方にお伝えいただけますよう宜しくお願い申し上げます。
 担当 石川晶夫
 携帯 090-3090-5181
 メールアドレス akio-c@agate.plala.or.jp

■歩行訓練

 訓練希望者の希望する場所(埼玉県内)で、単独歩行できるよう訓練を行います。
歩行訓練士は、中村 透氏(元日本盲導犬協会訓練部長)が担当します。
・対象者:県内在住の視覚障害者が対象です。
・訓練地:埼玉県内を基本とします。県外に出る場合も出発地は県内とします。
・訓練時間:基本的に1回の訓練時間は90分で5回です。
(状況により1回の訓練時間を30分単位で延長することもあります。この場合、450分を上限とします)
 その他、訓練実施にあたっては多少の条件がありますのでお気軽にご相談ください。

■事務所からのお知らせ

①福祉授業・マッサージ奉仕実施報告書の提出について
 視覚障害者の啓蒙啓発事業の一環として、学校等へ講師派遣をした支部や福祉関係の行事、老人ホームなどでマッサージ奉仕をした支部はありませんか。
 このような活動を実施した支部には、赤い羽根共同募金会助成により活動費を補助します。
実施報告書に実施先から署名と捺印をいただき、年度末に事務所へ提出してください。実施報告書は事務所に用意してあります。
②住所、お名前、アドレスに変更がありましたら事務所への連絡をお願いします。

■会員募集

お知り合いで一緒に活動していただける県内在住の視覚障害者をお誘いください。一緒に活動していきましょう!

■埼視協通信原稿募集

 この通信は奇数月に発行しています。支部活動、行事に参加した感想、身の回りの出来事、文芸コーナーなど皆さまからの原稿を募集します。
随時募集していますが、奇数月の5日までに寄せられた原稿をその月の通信に掲載します。原稿はメール送信、または掲載したい内容を石川に伝えていただければ石川が原稿をおこします。気軽に投稿してください。
★原稿投稿先
 石川晶夫 メール akio-c@agate.plala.or.jp
      携帯 090-3090-5181
*埼視協通信は、点字、墨字、デイジー、メールで皆さまにお届けしています。現在の読み方の変更を希望される方は事務所へ連絡してください。

■編集後記

初夏を思わせるようなポカポカ陽気から一転、真冬の寒さに逆戻り… この寒暖差に身体がついていけないのは歳のせいでしょうか?こうして、三寒四温を経て、春本番を迎えます。もうそこまで春の足音が近づいています。
選抜高校野球にプロ野球の開幕、まさに「球春到来!」ですね。まあ、野球もいいけど、サウンドテーブルテニスもいいですよ。第40回の記念大会に向けて着々と準備を進めております。多くの皆さまのご参加をお待ちしておりまーす! 
それでは季節の変わり目、皆さま、くれぐれもご自愛を…次号もお楽しみに。 大井田 弘子

発行元:公益社団法人 埼玉県視覚障害者福祉協会
〒360-0014 熊谷市箱田 4-6-32
電話:048-522-2222    ファックス:048-522-2292
eメール: contact@saishikyo.com
URL: http://saishikyo.com/
一般社団法人 同行援護事業所 彩(さい)  
電話:048-522-2227
eメール: sai@saishikyo.com