埼視協通信 No.79(2025年7月発行)

2025年7月24日 埼視協会報

1.会長の想い   田口 茂

 猛暑続きの昨今、皆さまいかがお過ごしでしょうか。熊谷の八木橋百貨店に設置される大型温度計は夏の風物詩となり今年も話題になっています。いやはや殺人的な暑さです。皆さま、どうぞお気を付けください。
 さて、6月14日には定時総会が開催され提出議案すべてが承認されました。会場に出席された皆さま、委任状を提出された皆さま、ご協力ありがとうございました。
 今年は、役員改選の年度で新たな理事として石原政昭さんの就任が承認されました。そして、引き続き私が会長を引き受けることとなりました。2018年に会長に就任し8年目に入ります。一重に会員の皆さま、役員、職員の皆さまの協力があったればのことと深く感謝いたしております。微力ながらこれからも「皆の声 集めて育つ 福祉の木」をモットーに活動していく所存です。皆さまにはより一層のご協力をお願いいたします。
 今号にも掲載しますが8月18日に県との話合いが予定されています。これとは別に「各支部長連名でおおぞら号の運用継続と伊豆潮風館の存続を求める要望書」を県へ提出しました。利用対象である障害当事者の意見を聴くことなく「廃止」を決めた対応に憤りを覚えています。今後は埼玉県障害者協議会を軸とし、埼玉県障害者施策推進協議会でも議論されるものと思います。「福祉の象徴」であり続けてほしいと願っています。
 日本の四季はなくなり、夏と冬だけになった!と言われます。この先、猛暑が数か月続くかと想像すると気が滅入ってきます。
しょうがねぇ! 冷たいビールでやり過ごすかぁ!。

2.副会長・新理事就任あいさつ

副会長 大井田 弘子
会員の皆さまにおかれましては、日頃より本会の事業にご理解ご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、お陰様で、定時総会も 多くの会員の皆さまにご出席いただき、無事終了することができました。いよいよ、新理事の加入により、新体制で臨む令和7年度の事業がスタートしました。中でも、私が担当します、10月25日開催の映写会「車線変更」並びに、11月19日開催の福祉大会に乞うご期待ください。
では、引き続き、副会長として、田口会長を補佐し、他の理事・監事・職員とともに、事業運営に積極的に取り組む所存です。
今後ともご協力のほどよろしくお願いいたします。

副会長 石川 晶夫
 6月14日の定時総会では大変お世話になりました。
日頃から、当協会にご協力ご理解いただけていることに感謝もうしあげます。
 この度は、理事監事の再任と就任を承認いただき有難うございます。
今後も役員理事監事、職員全員で会員様のご協力をいただき事業の運営に邁進させていただきます。今後とも引き続きご協力宜しくお願い申し上げます。

理事 石原 政昭
この度、6月14日の総会を持ちまして埼玉県視覚障害者福祉協会の理事に就任いたしました石原政昭です。
私は30年以上に渡り主に知的障がいをお持ちの方の入所施設で生活を支援する仕事に従事して参りました。自身も弱視でありながら視覚に障がいをお持ちの方のお手伝いをしたいという気持ちから同行援護の資格を取得し、ガイドヘルパーを始めました。
縁あって同行援護事業所・彩にサービス提供責任者として転職する事となり日々、サービス提供責任者の業務に邁進しております。まだまだ未熟ではございますが、これまで福祉の分野で培ってきた経験を活かし、また、埼玉県視覚障害者福祉協会の発展に貢献できるよう、精一杯努力いたします。
皆様のご期待に応えられるよう、誠心誠意努めてまいりますので、今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

3.県との話合い参加者募集

 埼視協が提出した要望に対する県の回答日は以下のとおりです。要望に対し直接、県へ意見を述べる機会でもあります。この県との話合いの場に参加できる会員を募集します。要望に対し強い関心があることを示すためにも一人でも多くの会員の参加をお願いします。
 日時 8月18日(月)14:00~16:00
 場所 埼玉会館 3C会議室
    さいたま市浦和区高砂3-1-4
*参加できる方は、8月11日(月)までに事務所へ連絡してください。
*参加会員には交通費補助として1,000円をお支払いします。
 (お手数ですが、当日は印鑑をご持参ください)

令和7年度要望内容(概要)
(「◎」は、地元会員からの要望です)
○転落防止柵の設置推進と現状の報告
○無人駅での安全確保、利便性の確保のための対策の報告
○グリーン車乗車口を示す標識(垂れプレート)の設置
○積極的な声かけを呼びかける活動の継続
○音響信号機の設置と24時間作動の推進、現状の報告
◎県道266号線の富士見市立鶴馬関沢集会所交差点に音響信号機の設置を
○歩車分離式交差点についての要望
◎上尾駅東口歩車分離式交差点の鳴動時間の延長を
○LED付き音響付加装置の設置を
○誘導ブロック、エスコートゾーンの敷設推進を
◎蕨駅東口の六差炉の交差点にエスコートゾーンを
○放置自転車、はみ出しカンバン、違法駐車などの摘発指導の強化を
○歩きスマホの禁止、エスカレーターは立ち止まって乗ることを訴える
○「眼球使用困難症」を身体障害者手帳交付対象とするよう国への強い働きかけを
○値上がりする日常生活用具給付額の改正を
○盲導犬の理解促進のための啓蒙活動を
○接客業に携わる方々への障害者理解促進を
○街頭演説時に歩道・誘導ブロックを塞ぐ聴衆を整理するよう
○市町村がトイレトレーラーを保有・保持できるよう財政的支援を
○重度障害者等就労支援特別事業に関する報告
○無資格マッサージ師の取り締まり強化

4.おおぞら号・伊豆潮風館存続の要望書

 7月1日に県知事あてに以下の要望書を各支部長連名で提出しました。

 リフト付きバス「おおぞら号」運航継続と伊豆潮風館存続に関する要望

拝啓
 時下、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。平素より当会事業にご高配賜り厚くお礼申し上げます。
 さて、県が運行するリフト付きバス「おおぞら号」は令和7年度で終了、伊豆潮風館は廃止を前提に検討するとの報を受けました。
 この結論は、有識者会議で審議された結果とのことですが、利用対象者である障害当事者は「寝耳に水」の驚きで、当事者を蚊帳の外に置いた結論であり到底承服できるものではありません。
 まず、「おおぞら号」は運行開始から50年以上にわたり、研修会、親睦会、大会参加・運営など障害者の社会参加に大いに貢献しています。
 県は、「今後は、民間のバスなどを活用し・・・云々」としていますが民間事業者で「おおぞら号」の代替が可能なのか甚だ疑問です。
 利用料金の課題もあります。当事者団体には負担額が大きすぎ、そのしわ寄せは参加者に行くことになります。多くの視覚障害者は付添いを同行するため負担は増加し、所得の少ない視覚障害者は参加を諦めざるを得ません。
 誰もが心安く外出できる環境「社会参加の推進」が目的であるリフト付き大型バスおおぞら号」の継続運用を強く要望します。
 次に、伊豆潮風館ですが、「障害者とその家族等が気軽に宿泊・休養し、レクリエーションの場として利用することで、障害者の健康増進と社会参加の促進を図ること」を目的として昭和63年に開設されました。ハード、ソフト両面が充実しており障害者に優しい宿泊施設で民間宿泊施設ではカバーしきれないでしょう。
 温泉もあり令和10年度には改修工事が計画されているとのことなので新たな潮風館としてスタートできるよう継続運用を要望します。
 合理的価値判断だけではなく、「おおぞら号」「潮風館」は、障害者福祉の象徴であることを理解、その必要性を再確認し、多くの方々の知恵を絞り運用継続に向けた方法を導き出すよう強く要望するものです。
                  敬具

5、STT大会報告   大会実行委員長 大井田 弘子

 猛暑の中、記念すべき、第40回サウンドテーブルテニス大会を7月6日(日)に、障害者交流センター体育館において、開催いたしました。
 個人会員 菅野幸博選手による力強い選手宣誓で幕を開け、関東ブロックSTT大会の予選を兼ねた「チャレンジの部」に11名、「一般の部」に8名、総勢19名の選手が熱い戦いを繰り広げました。
 参加された選手の皆さん、お疲れさまでした。そして、埼玉県障がい者卓球協会審判員の皆さんをはじめ、浦和大学並びに、わかゆりSTTの皆さんのご協力のお陰で、一人の熱中症患者を出すこともなく、無事終了できましたことに、心より感謝申し上げます。
 結果は次の通りです。(敬称略)
【チャレンジの部】
第1位 丸山恵美子(個人会員)
第2位 渡部伸一(所沢支部)
第3位 小曽根博樹(桶川支部)
第4位 手島宏(個人会員)
第5位 小川和幸(桶川支部)
【一般の部】
第1位 藤原文隆(個人会員)
第2位 佐藤静子(桶川支部)
第3位 假谷幸子(桶川支部)
【敢闘賞】
 木邨勇(久喜支部)

 尚、来る12月13日(土)~14日(日)に開催される第39回日本視覚障害者団体連合関東ブロック協議会視覚障害者サウンドテーブルテニス横浜市大会に向け、
今年度も五十嵐監督の下、「チーム埼玉県」として一丸となり頑張りますので、ご声援のほどよろしくお願いいたします。

6.文芸コーナー

《川柳・俳句》《短歌》
上尾市  岡田 清
川柳 課題 春   
・あの峠 超えてきたから 春が見え   
・あこがれた 都会の春は まだ遠い   
・春風に 背中押されて フルムーン   
・新しい 一歩を刻む 春の道   
・軽装の 登山者見ては 山笑う   
《短歌》
行田支部  大庭 昭
・まいったな 梅雨(つゆ)の晴れ間のこの暑さ かき氷食べて 暑さしのぐや
・かたことと 浴衣姿の娘達 七夕祭り見に行くのやら 
・梅雨(つゆ)も明け セミとカエルの鳴きくらべ どちらが勝つか 知るわけもなし
・墓参り お寺の森は蝉しぐれ 線香供えて 亡き父母しのび
・秋雨に けむる上州赤城山(あかぎやま) 寒さ身にしみ あつかんを飲む
・しとしとと 秋の長雨今日(きょう)もまた こんな夜には 本でも読むか

朝霞市 高細 美代子
・おかんざけ 鼻をふるわす 香りかな 
気分上々 足どり危し
・梅雨(つゆ)なれど アジサイ悲し 雨はなし 
頭(こうべ)をたれて あしたを予測 

川口支部   大井田 弘子
・コーヒーの 香り漂う 昼下がり
ソファーにもたれ いつしか夢心地
・梅雨(つゆ)明けを 思わせるかの この暑さ
おニューの長靴も 未だ出番なし

7.お便りコーナー

詩吟教室「こぶしの会」のご案内    高細 美代子
 詩吟を始めて17年目になりました。現在の会員は8名です
 「こぶしの会」の目的
1、複式呼吸で大きな声を出して吟ずることで健康的な身体を維持する
2、日本の伝統文化を楽しむ
3、親睦を深めて詩吟以外のレクリエーション等を取り入れています
ご興味をお持ちの方は、ぜひご連絡お待ちしています
連絡先
埼玉県朝霞市宮(みや)戸(ど)2-18-18
  高細美代子
携帯:080-1042-1638

8.「でるでるくらぶ」ジョギングウオーキング事業

でるでるくらぶ活動報告
会員の皆様、日頃より埼視協の活動に、ご協力ご理解いただき、まことにありがとうございます。
毎月、第1水曜日と第3日曜日のでるでるくらぶでは、行ってみたい場所や、くだもの狩りなど、ひとりでも多くの参加をお待ちしています。
今回6月15日は、嵐山町のラベンダー祭りに行ってきました。
写真はその日の集合写真です。みんなの笑顔が写っています。
第1水曜は、7月8月9月は猛暑につき休止
第3日曜は、7月8月は休止
それぞれ、第1水曜は10月から、第3日曜は9月より再開します。
今後ともよろしくお願いします。

9.あいナビ談話室

パソコン、ブレイルメモ、スマホなどの便利な使い方や困った時のできる限りのお手伝い、視覚障害のための困りごとの相談など、参加者がお互いに情報や体験をもとに解決策を考えます。
第3火曜日の午前9時~正午まで、ティアラ4階の熊谷市男女共同参画推進センター(ハートピア)で談話室を開放しております。

☆あいナビ談話室の会場は
7月は熊谷市文化会館第一学習室 ピアノ準備あり
8月はハートピア
9月はハートピア
10月はハートピア未定、これから利用申請します。

☆会場の変更があるときは埼視協MLでお知らせします。ML会員様以外の方にもお誘いと情報をお伝えいただけましたら幸いです。9時から正午までにご来室ください。
 担当 石川晶夫
 携帯 090-3090-5181
 メールアドレス akio-c@agate.plala.or.jp

10.歩行訓練

  訓練希望者の希望する場所(埼玉県内)で、単独歩行できるよう訓練を行います。
歩行訓練士は、中村 透氏(元日本盲導犬協会訓練部長)が
担当します。
・対象者:県内在住の視覚障害者が対象です。
・訓練地:埼玉県内を基本とします。県外に出る場合も出発
地は県内とします。
・訓練時間:基本的に1回の訓練時間は90分で5回です。
(状況により1回の訓練時間を30分単位で延長することもあ
ります。この場合、450分を上限とします)
その他、訓練実施にあたっては多少の条件がありますので
お気軽にご相談ください。

11.事務所からのお知らせ

①夏季休暇のため次の期間は事務所を休館といたします。ご迷惑をおかけし申し訳ありませんがご容赦ください。
 休館日 8月9日(土)~8月17日(日)
②福祉授業・マッサージ奉仕実施報告書の提出について
 視覚障害者の啓蒙啓発事業の一環として、学校等へ講師派遣をした支部や福祉関係の行事、老人ホームなどでマッサージ奉仕をした支部はありませんか。
 このような活動を実施した支部には、赤い羽根共同募金会助成により活動費を補助します。実施報告書に実施先から署名と捺印をいただき、年度末に事務所へ提出してください。実施報告書は事務所に用意してあります。
③住所、お名前、アドレスに変更がありましたら事務所への連絡をお願いします。

12.会員募集

お知り合いで一緒に活動していただける県内在住の視覚障害者をお誘いください。一緒に活動していきましょう!

13.埼視協通信原稿募集

この通信は奇数月に発行しています。支部活動、行事に参
加した感想、身の回りの出来事、文芸コーナーなど皆さまからの原稿を募集します。
随時募集していますが、奇数月の5日までに寄せられ た原稿をその月の通信に掲載します。原稿はメール送信、または掲載したい内容を石川に伝えていただければ石川が原稿をおこします。気軽に投稿してください。

★原稿投稿先
 石川晶夫 メール akio-c@agate.plala.or.jp
      携帯 090-3090-5181
*埼視協通信は、点字、墨字、デイジー、メールで皆さまにお届けしています。現在の読み方の変更を希望される方は事務所へ連絡してください。

14.編集後記

  6月14日の芸能大会では、川越支部の酒井さんが詩吟を披露してくれました。酒井さんも高細さん主催の「こぶしの会」会員だそうです。吟じてみると気持ちよさそうです。

  STT大会に参加された選手、運営に携わった審判、ボランティア、職員の皆さん。お疲れさまでした。関ブロ大会出場選手は優勝目指して練習に励んでください。ちなみに、大井田弘子選手、小川和幸選手は10月の全国障害者スポーツ大会に出場します。皆さん、ガンバッテください。
  夏はこれから本番!。「夏の出来事」を原稿にして投稿してください。甘酸っぱい青春の思い出なんかいいですね。楽しみにしています。
田口 茂

発行元:公益社団法人 埼玉県視覚障害者福祉協会
〒360-0014 熊谷市箱田4-6-32
電話:048-522-2222  ファックス:048-522-2292
eメール: contact@saishikyo.com
URL: http://saishikyo.com/

一般社団法人 同行援護事業所 彩(さい)  
電話:048-522-2227
eメール: sai@saishikyo.com