1.会長の想い 田口 茂
今年のカレンダーも残り少なくなり、あの厳しい暑さも10月下旬には一気に涼しさを感じるようになりました。日々変化する温度差に身体がついていかない今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
さて、10月25日の映画「車線変更」のバリアフリー映写会には、多くの方にご参加いただきありがとうございました。全体的には「感動した」「音声ガイドがたいへん良かった」などのご意見を聞いております。一方、私も含めてですが「気になる点があった」という声もありました。個々の印象がありそれで良かったと思います。
11月1日のオンライン研修には、「(一社)日本心のバリアフリー協会」代表の杉本 梢さんにご登壇いただきオンライン研修会を実施しました。この事業も谷田理事のネットによる力が大きいと思っています。
杉本さんは、生まれつきの弱視者で地域の小学校、盲学校、民間事業所、盲学校教諭と経験しておられ、その経験を活かし講演内容もアドバイスも明るく明確でポジティブな考えを持った方という印象です。またお話を伺いたいと思いました。
10月25日の映写会、11月1日のオンライン研修、14日の日帰り研修、19日の福祉大会とスケジュールが立て込んでしまったことに主催側として反省しています。今後は、実施日についても検討していきたいと思います。ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。
積極的な声かけを呼びかける「声かけ推進活動」は、鉄道事業者の協力を得て10月1日から10日間、県内各駅にポスターを掲示してもらいました。今後は、各市町村役場に掲示を依頼していきます。
また、駅頭でのチラシ配布を12月3日にJR南越谷駅、東武鉄道新越谷駅で実施する予定です。この日は「視覚障害者ガイドヘルパーの日」でもあり同行援護についてもアピールしていきます。
熊による人的被害が大きな話題となっています。県内でも目撃情報は昨年より多いとのことで警戒宣言も発令されています。被害に遭われた方にお見舞い申し上げます。そして、森で暮らせなくなり人里に出てきた熊にも少し同情します。
熊谷(くまがい)達也(たつや)の著した(あらわした)森の3部作(邂逅の森、氷結の森、相剋(そうこく)の森)は、熊の狩猟を生活の糧とするマタギの話で因縁のある熊との対決など森と人との関わりを描いていて読みごたえがあったのを覚えています。もう一度聴きなおしてみたくなりました。
2.県との話合い報告
8月18日に行われました県との話合いの結果を概容ですが数度に分けて報告します。今回は、鉄道事業者に関する要望です。
要望:鉄道事業者別の転落防止柵設置状況の報告
回答:JR東日本→8.9% 東武鉄道→19.9%
西武鉄道→6.3% つくばエクスプレス→100%
さいたま新都市交通→100%
要望:全ホームへの設置完了目標は。
回答:各鉄道事業者が計画・整備を行っている。
県内のすべてのホームドアについて設置完了目標は公表されていない。
要望:無人駅での転落時など様々なトラブル発生時の対策
回答:内方線付き点状ブロック、視覚障害者誘導用ブロックの設置等を進めている。
バリアフリー整備が完了していない駅については、介助者の方とご利用いただくか、駅係員の誘導を各社とも推奨している。
県では、窓口係員不在時間帯の短縮および窓口係員不在時の安全対策の充実について、鉄道事業者に対し、これからも要望を継続していく。
要望:無人駅での窓口業務に対する対策
回答:駅に設置されているインターホンを通じて駅係員が案内。
県では、窓口係員不在時間帯の短縮や窓口係員不在時の安全対策の充実という内容で鉄道事業者に対し、これからも要望を継続していく。
要望:積極的な声かけを呼びかける活動の継続を
回答:声かけハンドブックを配布。令和6年度には当会及びNPO法人等に配布。
交通事業者84社が共催する声かけサポート運動強化キャンペーンに協力。
(令和6年度は9月2日~10月31日)
目の不自由な方に対する駅ホームでの声がけサポート方法について動画を作成しyoutubeで公開している。
3.支部便り
■パン造り 桶川支部 佐藤 静子
私たち桶川支部では会員とその仲間26名で9月26日公民館の調理室を借りて「パン作り」を行いました。
分量の粉と水を ビニール袋に入れ 5分間 よく混ぜ合わせバターを加え、またよくこねる。
なかなか丁度よいかたさにならず、 腕は疲れ「おいしいパンを 作るのは 大変だなぁー」と思いました。
回ってきた 先生に みてもらい 「良いですよ」と 言われたら 袋からだし テーブルの上でひろげこねる。
オーブンに入れ発酵させる。取り出すとふくらんで大きくなっていた。
それを四つに分け二つは、あんパン、残りのふたつは コッペパンを作った。
アンパンのほうに、指を濡らして、ごまをつけてパンの上を押す。
そして、オーブンで焼く。 その間に 今度は コッペパン作り。
横長くに のばし 半分から上を 中央におり 下の部分も 中央におり それを 重ねる。 形を整えオープンで焼きました。
おいしいパンのできあがり。
コッペパンに切り込みをいれ、そこに サニーレタスとハムをはさみアンパンと一緒にお皿にのせました。
付け合わせはサラダとスープでした。
豆腐サラダは、豆腐を水きりし 水菜、コーン、ツナでまぜ、ごま油と醤油少々で味付けをする。
スープは、タマネギとじゃがいもを切り固形スープのもとを使い作りました。
みんなの 感想は、お店のパンより おいしかった。
買ったパンと違って満腹になった。
翌日でもやわらかく、おいしく食べられた。
サラダはさっぱりしておいしかった。
みんなで楽しく作れ、よかった。
持ち帰り家族に食べてもらったら「おいしい」と好評でした。
■日帰りバスツアー 熊谷支部 中谷 美智明
熊視協では、10月20日(月)に、恒例の日帰りバスツアーを実施しました。
心配された雨も上がり、絶好の秋の行楽日和にめぐまれ、総勢25名の参加者を乗せたバスは、最初の目的地、群馬フラワーパークを目指し出発しました。
車中では、旅の安全を祈願の乾杯の後、にぎやかな雰囲気の中、1時間ほどで目的地に到着。
「ぐんまフラワーパーク」は、この10月10日に「Enjoy! 花とあそぶ」をコンセプトに「Gunma Flower Park+」としてリニューアルオープンしたばかりでした。
園内は、起伏やうねりを設けた、メインガーデンに数々のバラが咲き誇り、その周辺にはケイトウやジニア、オリジナルローズなども咲いていたようで、皆さん思い思いに楽しんでいたようです。
続いて向かった、赤城山のふもとに建てられた、道の駅前橋赤城は、レストラン、温浴施設、大型遊具を備えた芝生広場など、20を超えるショップとアクティビティが詰まった複合施設として地元住民の台所としても人気のスポットのようです。
中でも、海の無い群馬県において、新鮮な魚介類が数多く取り揃えられている、寿司コーナーが参加者には人気のようでした。
その他にはフードコートも充実していて、さぞかし満足できたことでしょう。
私事(わたくしごと)ですが、ソフトクリームが絶妙なおいしさでした…
昼食の後は、家族や友人へのお土産を買って、最後の目的地、寄居町風布みかん園へとバスは向かいました。
風布までの車中はお腹も満足になり、お昼寝する人や、カラオケで得意の歌を披露するなど盛り上がっていました。
訪れたみかん園は、10月20日が今年のオープン日だったようです。
食べては「すっぱい・甘い・味がない」など言いながらも渡された袋いっぱいにもぎたてみかんを詰め込んでいたようでした。
熊谷駅に向かう最後の車中では、参加者全員で「明日があるさ」を合唱しバスツアーを無事に終えることができました。
来年度も実施できますように願いながら、報告とします。
4.全国障害者スポーツ大会報告 大井田 弘子
10月25日(土曜日)から10月27日(月曜日)までの3日間、滋賀県で開催されました、第24回全国障害者スポーツ大会(わたSHIGA輝く障スポ)に埼視協から、小川和幸選手と私大井田弘子の2名が卓球(サウンドテーブルテニス)に出場しました。
「湖(こ)国(こく)の感動 未来へつなぐ」の大会スローガンの下、大会マスコットキャラクターの「キャッフィー」と「チャッフィー」がお出迎えしてくれました。
野洲市(やすし)総合体育館で開催された試合の結果報告と感想です。
小川和幸(桶川支部)
この大会では、技術的にも劣っていたこともさることながら、精神的にも未熟でしたので金メダルをいただく事はできませんでした。日ごろから支えてくださる皆様、そして応援してくださる皆様には大変申し訳ない思いです。この大会を通して、上には上がたくさんいると実感し、これまで対戦相手に恵まれていたことで、上位になれたことを思い知らされました。
これからは初心に戻って基礎から技術の向上と精神面の鍛錬を行っていきたいと思います。これからも皆様応援よろしくお願いいたします。
大井田弘子(川口支部)
私にとっては、15年ぶり3度目の障スポ出場でした。今度こそ悲願の「金メダル」を目指して練習に励んでまいりましたが、結果は1勝1敗、銀メダルに終わりました。
2試合目はファイナルまでもつれ込み、あと一歩のところで惜しくも敗れました。
みなさんからの声援に応えられず、残念でしたが、またリベンジしますので、これからも温かく見守っていてください。
5.文芸コーナー
《川柳・俳句》
上尾市 岡田 清
川柳 課題 坂
・がんばって 孫に押されて 上り坂
・この坂も 喜怒哀楽がありました
・ふる里に 帰れば今は きつい坂
・肩の荷を おろした坂は 今は消え
・赴任地も 上り下りの 坂がある
《短歌》
行田支部 大庭 昭
・晩秋に 瀬波温泉 旅の宿 はるか沖合 佐渡の島見ゆ
・秋に伊豆稲取 湯の宿に お湯に浸かりて 雨音を聞く
・霜柱 ザクザク踏んで 登校し みんなの顔もりんごの頬っぺ
朝霞市 高細 美代子
・金沢は 古き時代の みちしるべ 今もいきずく 土塀のにおい
・あの暑さ どこにきえたの 急な秋 草花迷う 変化の速さ
川口支部 大井田 弘子
・塩焼の サンマのにおい 漂わせ 日本酒添えて 夫(つま)の帰り待つ
・三度目の 悲願虚しく 銀メダル ラケット見つめ リベンジ誓う
6.お便りコーナー
「でるでるくらぶ」に参加して 熊谷支部 小島 千鶴
今回の「でるでるくらぶ」が明治神宮参拝と聞き、行ったことがなく、参加させてもらいました。
足に自信がないため事業所の配慮をいただき車椅子の利用を勧められ参加しました。同行援護のガイドさんには、とても親切にしていただきました。
JRのスタッフさんの車椅子対応には感動しました。
担当の孫一さんと田島さんには大変お世話になり一日が楽しく過ごせました。
今後とも宜しくお願い申し上げます。
7.「でるでるくらぶ」ジョギングウオーキング事業
埼視協会員の皆様、当協会の事業に対しまして、ご参加ご協力頂きありがとうございます。
第一水曜日担当の小林孫一と、田島あづさです。10月の明治神宮には、沢山の方々に参加いただき、天気が不安でしたが、晴れ男晴れ女が、多かったのか、少し傘を開くかどうかで行く事ができました。ありがとうござ
いました。
12月は、港区白金台にあります、都立庭園美術館に出かけたいと思います。
日時:12月3日水曜日
場所:都立庭園美術館
集合場所&時間:JR目黒駅中央改札前10:45集合
持ち物:障がい者手帳(必須)昼食やレジャーシート(必要な方)
*庭の芝生にレジャーシートを敷いて、食べることもできますが、ゴミは各自でお持ち帰りください.テーブルと椅子も多少置いてはあります。目黒駅近辺にも飲食店はあります。皆様のご参加を、お待ちしております。
参加希望の方は下記に、11月28日金曜日正午までに、ご連絡下さい。
お問い合わせは、田島まで、お願い致します。
埼視協事務所:048-522-2222
田島あづさ:090-9688-9096
メール:harusdog@icloud.com
宜しくお願い致します。
8.あいナビ談話室
パソコン、ブレイルメモ、スマホなどの便利な使い方や困った時のできる限りのお手伝い、視覚障害のための困りごとの相談など、参加者がお互いに情報や体験をもとに解決策を考えます。
第3火曜日の午前9時~正午まで、ティアラ4階の熊谷市男女共同参画推進センター(ハートピア)で談話室を開放しております。
☆あいナビ談話室の会場は
11月はハートピア
12月はハートピア
1月20日は熊谷市市立図書館
☆あいナビ談話室は第3火曜日9時~正午は原則変更はございませんが、会場の変更があるときは埼視協MLでお知らせします。
ML会員様以外の方にもお誘いと情報をお伝えいただけましたら幸いです。9時から正午までにご来室ください。
担当 石川晶夫
携帯 090-3090-5181
メールアドレス akio-c@agate.plala.or.jp
9.歩行訓練
訓練希望者の希望する場所(埼玉県内)で、単独歩行できるよう訓練を行います。
歩行訓練士は、中村 透氏(元日本盲導犬協会訓練部長)が担当します。
・対象者:県内在住の視覚障害者が対象です。
・訓練地:埼玉県内を基本とします。県外に出る場合も出発地は県内とします。
・訓練時間:基本的に1回の訓練時間は90分で5回です。
(状況により1回の訓練時間を30分単位で延長することもあります。この場合、450分を上限とします)
その他、訓練実施にあたっては多少の条件がありますので、お気軽にご相談ください。
10.事務所からのお知らせ
①福祉授業・マッサージ奉仕実施報告書の提出について
視覚障害者の啓蒙啓発事業の一環として、学校等へ講師派遣をした支部や福祉関係の行事、老人ホームなどでマッサージ奉仕をした支部はありませんか。
このような活動を実施した支部には、赤い羽根共同募金会助成により活動費を補助します。実施報告書に実施先から署名と捺印をいただき、年度末に事務所へ提出してください。実施報告書は事務所に用意してあります。
②住所、お名前、アドレスに変更がありましたら事務所への連絡をお願いします。
11.会員募集
お知り合いで一緒に活動していただける県内在住の視覚障害者をお誘いください。一緒に活動していきましょう!
12.埼視協通信原稿募集
この通信は奇数月に発行しています。
支部活動、行事に参加した感想、身の回りの出来事、文芸コーナーなど皆さまからの原稿を募集します。
随時募集していますが、奇数月の5日までに寄せられた原稿をその月の通信に掲載します。
原稿はメール送信、または掲載したい内容を石川に伝えていただければ石川が原稿をおこします。
気軽に投稿してください。
★原稿投稿先
石川晶夫 メール akio-c@agate.plala.or.jp
携帯 090-3090-5181
*埼視協通信は、点字、墨字、デイジー、メールで皆さまにお届けしています。現在の読み方の変更を希望される方は事務所へ連絡してください。
13.編集後記
全国大会に出場された小川さん、大井田さん、お疲れさまでした。文面からくやしい思いが伝わってきます。
お二人ともリベンジを誓っています。ガンバッテください。
桶川支部、熊谷支部から支部活動の便りが寄せられました。
私はどちらにも参加し楽しい時間を過ごさせてもらいました。
各支部で活動されていると思いますのでその時の様子を寄稿してください。
熊谷支部では、来年2月に茶道体験会を予定しています。その下見を兼ね熊谷の星溪園(せいけいえん)のお茶会に作法をまったく知らない私とガイドさんで参加してきました。
並んでいる方は和服姿の女性ばかり。普段着の二人は、ここで尻込み。
順番が来て茶室へ。見えない私はガイドさんに渡されたお菓子とお茶をノホ~ホンといただくだけ。ガイドさんは他の方の作法を見て緊張しきり。
ガイドさん、ごめんなさい。
田口 茂
